
手拭き漆で仕上げた
職人技の長く使える京竹箸
京都の孟宗竹を切出しから漆塗りの工程に至るまで、対となったまま仕上げた一膳。
京職人の手仕事による竹目を活かした拭き漆の風合いは、落ち着いた佇まいで様々な食の風景に寄り添い、竹のしなやかさを活かした細く軽やかな箸先と、8寸(24cm)と少し長めの仕上がりは、道具としての扱いやすさとともに手元に上品でモダンな印象をもたらします。
京都文化と風土から生まれた竹工芸

平安京からおよそ1000年の都であった京都で息づく多くの伝統文化。その一つに茶の湯の文化があります。
茶道において竹は庭園を彩る存在のみならず、茶具の材として切っても切り離せない深い関係。道具であり芸術品でもある茶具は、竹工芸の技術の発展とともに京都ならではの美が追求されてきました。
竹材の切り出しから漆塗りに至るまで、まるで寄り添うように対となって仕上げられるchikuzenは、まさに一期一会さながら。茶道の心得が根ざす京都ならではの文化の奥深さを物語っています。
京都の盆地の寒暖差と肥沃な土壌は良質な竹を育み、京職人の伝統技法により銘竹と呼ばれる高品質な竹材が生み出され、茶の湯の文化とともに竹工芸の高度な技術が磨き上げられてきたのです。
漆はいにしえより続く生活の知恵

chikuzenに使用される本漆は、京都で100年以上の歴史を紡ぐ老舗で精製されています。
優れた抗菌効果が認められる本漆は、その口あたりの柔らかさ、軽くて使いやすい手ざわりから、最も人間の肌に近い塗装とも言われており、古くから日本の食文化においてあしらいの美しさだけでなく機能面、衛生面から重宝されてきました。
漆塗りというと刷毛塗りが一般的ではありますが、chikuzenでは拭き漆という技法を施しています。表面に塗布するのではなく、漆を摺り込んでは拭き取る工程を3度繰り返し、染み込ませるように漆を塗り重ねることで、強度を持たせながら竹本来のぬくもりと質感を残し、美しさだけでなく長く使える品質へと高めています。
本漆は100%天然素材のため化学製品や合成物質を一切含まず、安心してご使用いただけます。
一膳で多様な役割を果たす箸

日本が誇る食文化の象徴である箸。「つまむ」「切る」「盛りつける」など万能な所作は世界を見ても類はなく唯一無二です。
少し長めの24cm(8寸)の仕上がりは、その所作をより美しく引き立てます。手にしたときの驚くような軽さと細く削り出された箸先は、しなやかな弾力性と軽さを誇る竹ならではあしらい。毎日手に取る道具だからこそ、見た目の美しさだけでなく扱いやすさを追求しました。
ご自分用としてはもちろん、取り分け箸やおもてなしのお箸として幅広くお使いいただけます。
古都から受け継がれる日本の美を食卓に
